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枝野幸男官房長官は27日午前の衆院経済産業、内閣両委員会連合審査会で、東京電力福島第1原発から半径20キロ圏内の「警戒区域」への避難住民の一時帰宅について、「何とか連休中くらいには、早いところからスタートできるのではないかという見通しだ」と述べ、月末からの大型連休中に始められるよう調整していることを明らかにした。
枝野長官はその後の記者会見で、具体的な日時や対象となる地区に関し「市町村の協力をもらわなくてはいけない。その相談の中でできるだけ早く進めている」と、明言を避けた。
一時帰宅の対象は約2万6000世帯で、15歳未満や高齢者は対象外となる。区域内の滞在時間は移動を含め5時間程度で、自宅滞在は2時間が限度とされる。
菅直人首相は25日の参院予算委で、一時帰宅について「連休明けからスタートできる」との見通しを示していた。
また、海江田万里経済産業相は同審査会で、警戒区域内の事業者から一時帰宅の際、トラックや建設重機を持ち帰りたいとの声があることについて「至急検討したい」と述べた。いずれも吉野正芳氏(自民)への答弁。
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福島県郡山市は27日、福島第1原発事故の放射線量を軽減する目的で、市内小学校の校庭などで表土の除去作業を開始した。放射線対策として土壌改良するのは同市が初めて。連休明けまでに、市が独自に設定した基準値を超える小中学校、保育所計28カ所の校庭、園庭の表土除去を完了させる。
この日は午前9時から、同市鶴見坦(つるみだん)の市立薫(かおる)小学校と鶴見坦保育所の2カ所で作業があった。同小は、文部科学省の調査で暫定基準値(毎時3.8マイクロシーベルト)を上回り、校庭の使用が制限されている。作業員たちが約7000平方メートルの校庭に散水後、6台の重機で表土を削り、スコップなどで校庭の土を深さ約3センチ除去。残土はダンプカーにシートをかぶせて市内の埋め立て処分場に運んだ。同校では通常通り授業があり、児童たちは窓から作業を見守っていた。
同市の基準値は、地表から高さ1センチで小中学校が毎時3.8マイクロシーベルト超、保育所が同3.0マイクロシーベルト超。事前に市が実施した試験では、表土を3センチ除去した場合、放射線量は半分以下になった。
当初は週末からの作業開始を予定していたが、保護者から早期着手の要望が強く、前倒しした。原正夫市長は「国や県から指示はないが、待っていられない。子供たちの安全を考え、市独自で除去することを決断した」と話した。【坂本智尚】
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福島第1原発の事故で「計画的避難区域」に指定された福島県飯舘(いいたて)村で、唯一の特別養護老人ホームの入所者避難を巡って議論が起きている。村や施設側が入所者の負担が大きいとして避難対象から外すよう国に求めているのに対し、村民の一部からは「入所者こそ優先的に避難させるべきだ」との批判が上がる。認知症高齢者らの移動を巡っては、同県大熊町にある双葉病院の入院患者ら約440人が、原発事故直後に病院側の支援が不十分なまま避難させられ、避難中やその後に相次いで衰弱死する問題も発生。全村避難まで1カ月を切り、全面的介護が必要な弱者をどう処遇すべきかという難題に直面している。
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施設は同村伊丹沢にある「いいたてホーム」。社会福祉法人「いいたて福祉会」が運営し、理事長は菅野典雄村長。入所者は男女107人で、認知症のみられる高齢者が多い。終末期にある人が2人、寝たきりの入所者も30人いる。
同村は累積放射線量の高さから、5月下旬までの全村避難を国から指示された。しかし、菅野村長は「入所者を移動させるリスクを考えると、村にとどまる方が安全」と考える。三瓶(さんぺい)政美施設長も「施設内は(屋内なので)放射線量が低いし、そもそも入所者は外に出ない」と言う。
79歳の妻を「いいたてホーム」に入所させている佐々木市郎さん(88)は「震災後、妻を連れて埼玉県の長男の家に避難したが、環境の変化で妻が体調を崩してしまい、村に戻った。妻にとっては、この施設にいる方がいいはずだ」と話す。
だが、佐藤八郎村議は「福島第1原発の事故の状況が悪化する危険性は残っている。何かあった時、すぐに避難できない弱者こそ、他の村民より優先して避難させるべきだ」と指摘する。
村と避難先などを調整する国の「原子力被災者生活支援チーム」は「入所者をどこに避難させるか、避難させないかも含め調整中」としている。【和田武士、小泉大士、桐野耕一】
◇国が最終判断
田村圭子新潟大教授(災害福祉)の話 入所者で避難できる人は、症状に応じて段階的に避難させた方が良い。もし、入所者が施設に残る場合は、介護に関わる職員の健康状態も十分注意が必要だ。難しい問題だが、医学的見地から一人一人の入所者の移動の可否を専門家がみたうえで国が最終判断するしかない。
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